世界史
以下の記事を翻訳した。 www.livescience.com とある歴史博物館と密輸業者の間の取引によって、史上最も有名な物語のひとつ「ギルガメシュ叙事詩」に新たな見識がもたらされた。新たに発見された一枚の粘土板が、この古代メソポタミアの叙事詩のかつて知られ…
世界史における一地方に過ぎなかったヨーロッパの躍進のきっかけを描く。 ギリシャ、ローマの知識は決してヨーロッパ全土に直線的に受け継がれたのではなく、その直接の後継者はアラビア・イスラム文化だった。中世の知識人たちは異文化の知識を吸収しようと…
舞台は良家の子息の集まる寄宿学校。 寄宿生テルレスは、 宮廷顧問官の息子。空想しがちで、空き時間には授業で扱った「無限」や「虚数」といった数学上の概念を少年なりに真面目に検討してしまい、決まって最後にはメモリがパンクしてしまうような少年だ。 …
天使も足を踏み入れるのを恐れるところに、愚か者は飛び込む───。 本書のタイトルは、アレクサンダー・ポープによる有名な格言が元になっているそうだ。読み終わって始めて、この格言の意味がわかった。 裕福で世間体を重んじるイギリス中産階級の一家と、経…
「地下室の手記」以来の惹きつけられる読書体験。美しい悪夢を見て、ぐったりと疲れて目覚めたときのような読後感に浸れる。監獄の灰色の日常の中で異彩を放つ降誕祭の場面、特に囚人たちによる演劇のシーンと、読んでいるこちらまで少し後ろ髪を引かれるよ…
「優雅な読書が最高の復讐である」に載っていた訳者の山崎まどかさんの解説を読んで興味を持ったので読んでみる。 身の回りの誰かを思い出す、不毛さと鬱屈した感情の洪水だった。登場する「イルカ」はなんとなくWindows XPの例のイルカ(人によっては見てい…
書記イブン・ジュバイルのメッカ巡礼記。巡礼の最中目にしたものの記述で面白かったのは、エジプトの「ピラミッド」と「老婆の城壁」に関する箇所。 ピラミッドについては、その正体を「コーランに登場する古代のアラブの部族長とその子孫の墓」と考える者が…