わしらは怪しい探険隊 (角川文庫) 椎名誠 (著)
椎名誠といえば 「アド・バード」や「水域」、「武装島田倉庫」といった SF 小説のイメージが強い方も多いかもしれないが、筆者にとっての第一の印象は「あやしい探検隊」シリーズである。
最初に読んだ椎名誠の本は「怪しい探検隊 北へ」だったと記憶している。「昭和軽薄体」の軽佻浮薄(?)さに衝撃を受けたものだった。
東ケト会でも本の雑誌関係のメンバー以外の活動は、「怪しい探検隊もの」でなければなかなか掴めない。
十数年ぶりの「陰気な小安」、「依田セーネン」、「濁り目のイサオ」、「ユー玉」、「フジケン」との誌面上の「再会」に顔がほころぶ。
依田セーネンが、爽やかさとキテレツさを兼ね備えた青年として描かれているのが特に印象的。